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2021.02.22 土間 クローゼット

土間とアーチと、三角クローゼット

マンションの間取りと言えば多いのが「田の字型」。
玄関からまっすぐ廊下が伸び、その両サイドには洋室があり、
廊下の先にはリビングダイニングとキッチンがある、という間取りです。
その名の通り、漢字の「田」の字に似ているから「田の字型」と言われています。

そのように、マンションの間取りは似ているものが多い中で、今回は、ユニークな間取りで、
オリジナリティのある空間に生まれ変わったリノベーション事例をご紹介しましょう。

<Data>東京都新宿区/1LDK/専有面積42.08㎡

多機能な中間領域

玄関を開けると広がるのは、自転車が置けるほど、ゆったりとスペースをとった土間。
昔の日本家屋には、玄関と部屋の間に、土足で歩ける空間「土間」が設けられていました。かまどが置いてあって、料理スペースとして使われていたり、農機具の手入れをする場所だったり、ご近所さんとのコミュニケーションの場だったりと、多様な使い方ができるスペースでした。時代の変化とともに、なかなか見られないものになってしまいましたが、屋外と屋内の中間とも言える機能性や自由度の高さから、改めてその良さが見直されています。

土間の一番のメリットとも言えるのが、床の汚れをそれほど気にしなくてよい空間だということです。
例えば、大切な自転車も、家の中に置くことができれば盗難や雨風の心配がありません。天気に左右されず、ゆっくりと室内でメンテナンスできる利点も。
その他にも、DIYが好きな方なら、床の汚れやキズをそれほど気にせず、材料を広げて作業を行えるでしょう。
室内に持ち込むのと汚れが気になるアウトドアグッズも、土間があれば気兼ねなく置いておくことができます。玄関の近くなので、持ち出すときもスムーズ。

土間は、使い道が固定されていない自由な空間です。住む人のライフスタイルに合わせて、また、固定概念に縛られない発想で、いかようにも使えるところが、“現代版土間”なのです。

自由自在な有孔ボード壁面

さらに注目したいのは壁面。一面有孔ボードになっており、自転車のメンテナンスキットや、DIYツールなど、収納を兼ねてディスプレイすることができます。趣味のアイテムがいつも目に入るので、気分が上がり、心豊かな日々が過ごせるでしょう。

有孔ボードの使い方は、アイディア次第で自由自在です。有孔ボード用の様々なフックを使って、お気に入りのスニーカーや、帽子・バッグなどの“見せる収納スペース”として利用したり、お気に入りのグリーンをディスプレイしてみたりと、自分らしい空間を楽しめます。

隠す収納と見せる収納の使い分け

「壁面を収納として使えるのはいいけど、物をたくさん掛けると、ごちゃごちゃしているように見えてしまうのでは?」という声にも、しっかり対応しているのが土間の奥に続くシューズインクローク。

靴を置くスペースがたっぷりと確保されているだけでなく、アウターを掛けられる場所も。ハンガー上のスペースは、普段使わないものを収納するのに便利です。
こちらを“隠す収納”として使い、有孔ボード壁面は“見せる収納”にこだわってみてもよいかもしれません。

また、新しい生活様式が取り入れられている中で、外出先で着用していたものは、室内に持ち込みたくない、と考える方が増えています。居住スペースにアウターを持ち込まなくてすむのは、時代にも合った機能と言えるでしょう。

空間に柔らかさを与えるアーチ型開口

そして、もう一つ注目したいのが、出入口が「アーチ型」になっていること。

一般的に、住宅の扉や出入り口(開口)は、四角くて直線のものがほとんどです。そこに丸みのあるデザインを加えると、柔らかく優しい空間に感じさせる効果が。また、扉で仕切らないことで、開放感を生み出し、家全体を広く感じることができます。

土間の壁面有孔ボードはブラックなのでクールで引き締まった印象。一方で、出入り口は柔らかさを感じさせる丸みのあるデザインなので、バランスが取れた空間に仕上がっています。

さらに、アーチ型開口の良さが絶妙に活かされているのが、洋室のウォークインクローゼット。というのも、冒頭の間取りを見てお気付きの方もいらっしゃるかもしれませんが、このウォークインクローゼット、三角の形をしているのです。普通なら異質に感じてしまいそうな、鋭角な空間ですが、出入り口が丸みのあるアーチ型になっていることで、空間に上手く馴染んでいるように感じます。

ウォークインクローゼット内は、スモーキーグリーンの壁面がアクセントに。
ウォークインクローゼット内は、スモーキーグリーンの壁面がアクセントに。

ユニークな間取りも、様々な要素を取り入れて、機能性やデザイン性の高い空間に変貌させてしまうのは、リノベーションならではの良さ。自分だけのオリジナリティのある空間で暮らせば、より住まいへの愛着が沸きそうです。


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